【絵本23】『たびする木馬』木馬ブランのひたむきな旅

新年、明けましておめでとうございます。

のんびりなお正月から、やっとこさペースを取り戻しつつある私です。
今年は、もう少し頻繁にブログが書けたらいいなぁ。
どうぞよろしくお願いします。

今年は、午年ですね。特に、丙午。陽と陽が合わさって、パワーあふれる年だと言われていますね。

せっかくなので、今年の初めは干支にちなんで、馬の絵本を一冊ご紹介します。
馬、といっても、木馬が主人公です。

現代美術家、牡丹靖佳さんの作品です。

ずっと遠いある国で、その木馬は生まれました。
メリーゴーラウンドを走る木馬は、毎週のように乗りにやってくる男の子に「ブラン」と名付けられました。いつしか、人気だったメリーゴーラウンドに乗る人もまばらになり、とうとうブランたちは売られることに。

隣りの国に連れられて、村々を転々とし、時にはウエディングドレス姿の人を乗せ、時には乱暴な子どもに傷つけられることもありました。

どんな時も、ブランは耳をピンとたて、一生懸命走ります。

やがて、ブランは名付け親の男の子と再会します。すっかり老人になった彼の家で、ブランは過ごすことになりますが・・・

うちのお店にも、ちいさな木馬がいます。
元々は、あるおじいさんが、お孫さんのために手作りしたものだそうです。
とても頑丈な作りで、大人も安心して身を委ねられるほど。お店の人気者となっています。

どんな気持ちで作られ、どんなお家で過ごしてきたのだろう。
お話と重なって、木馬がここに来るまでの道のりをぼんやり考えました。

嬉しいこと、悲しいこと、出会いや別れを繰り返しながら、誰かを乗せるよろこびに生き続ける木馬には、ひたむきな芯が通っています。

木馬はいつも同じ位置にいて、周りが変わっていく描写から、時の流れが鮮やかに伝わり、劇を観ているような気持ちになりました。

ブランの百数十年の人生は、静かに凛と輝きながら、新たなステージへ。

牡丹さんは、時代と共に移り変わる流行のデザインなども取り入れながら、挿絵を描かれたのだそうです。

人生を歩み続けるおとなの皆様にも、そっと寄り添ってくれる一冊だと思います。

ぜひ読んでみてくださいね。

『たびする木馬』
牡丹靖佳
アリス館 2022年

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