
がまくんとかえるくんのことを思い出して、たま〜に読み返します。
なぜ、惹かれるのか。
この2人の距離感なのかな。なんか良いんです。
『がまくんとかえるくん』シリーズは小学校の教科書に載っているお話もあるから、並べていると「これ知ってる!」と親子で懐かしそうに見てもらうことも多いです。
2022年には全4巻をまとめたコンプリート版『ふたりはしんゆう がまくんとかえるくん ぜんぶのおはなし』が出版されました。
その本の巻頭で、訳者の三木卓さんが書かれていることを読んで、良いなぁって思ったんです。
「愛はしばしば人を縛ります。かえるくんとがまくんは、おたがいが大好きなのに、相手はあくまでものびのびと生きています。なんということでしょう」。
感じていたことをそのまま言葉にしてもらったような気がしました☆
そんな今日は、『ひとりきり』というお話から。

あるとき、「ひとりきりに なりたい」という貼り紙を残して消えたかえるくん。
どうしたんだろう… と心配になってあちこち探すがまくんをよそに、小島に一人座っていたかえるくん。ようやく辿り着いたがまくんに伝えたのは、こんな台詞でした。
”ぼくは うれしいんだよ。とても うれしいんだ。
けさ 目をさますと お日さまが てっていて、いい きもちだった。
じぶんが 一ぴきの、かえるだということが、 いい きもちだった。
そして きみという 友だちが いてね、それを おもって いいきもちだった。
それで ひとりきりに なりたかったんだよ。
なんで 何もかも みんな こんなに すばらしいのか そのことを 考えてみたかったんだよ。”
ゆっくり朗読したくなる爽やかな台詞☆
突然姿を消して、お騒がせなかえるくんですが笑
ひとりになって、改めて日常のあれこれを噛みしめてみる。
そうすることで、大切な人のこともさらに大切に思える気がするのでした。
その他、2人の愉快ですてきなお話がたくさんです。
ぜひ読んでみてくださいね。
『ひとりきり』(『ふたりは きょうも』に収録)
アーノルド・ローベル 作
三木卓 訳
文化出版局

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