【絵本20】『ゆうぐれ』街は夜に向かって

こんにちは。

美しい絵本に出会いました。

“おひさまが ちかづいてきたので そうそろ おうちへ かえりましょう”

ひとりの女の子が夕暮れの街を歩いてお家に帰ります。
買い物袋をさげたひとたち、飛んでいくカラスの親子、長く伸びる影、すれ違う猫も。
みんな、お家に帰ります。
やがて日は暮れ、街は静かな夜に包まれます。

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ページを開くと
日に染まっていく街の姿に
ポっと幸せな気持ちになり

と同時に
時間も忘れて遊んだ子ども時代を思い出して
ちょっぴり切なくもなって。

お家で家族が待っていてくれる安心感は
今考えるとほんとにありがたいことだったなぁ。

小窓から覗いているような
1シーン1シーンがどれも素敵なのです。

ふと思ったのですが、以前ご紹介した『よあけ』に
どことなく雰囲気が似ている。
特に、お日様が沈む場面。

水色、橙、オレンジ、赤、藍…
夜に向かう街は、様々な色が混じり合い煌めいています。

版画家平岡瞳さんの絵本は
『まっくろいたちのレストラン』が大好きで
出会った当時は蒼の世界にすっかり魅了されてしまいました。
(きゅんとくる恋のお話です♡)

初めは気づかなかったのですが、同じ方の絵本と知って嬉しくなりました。

何でもない1日の幸せを感じられる一冊。
「毎日お疲れさま」を込めて、贈りものにするのも素敵だなと思います。

『ゆうぐれ』
平岡瞳 作
小学館


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