【絵本26】『みどりのゆび』戦争をとめた天使

こんにちは。びりぃBooksです。

今年は毎月、テーマカラーを決めて飾り棚を飾っております。
3月のカラー「みどり」から、今日は一冊お届けします♪

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おやゆびをかざすと植物が生えてくる、不思議な力を持った少年チト。

裕福な家庭で育つチトは、あるとき、庭師のおじさんの見習いをして、自分に植物を生やす力があることに気がつきます。

チトはこの力を使って、刑務所や病院、貧しい家々を次々としあわせにしていきます。そんな中、戦争が始まり、チトのお父さんの兵器工場は大忙し。チトは一大決心をします。

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この物語のみそは、チトのお父さんが裕福な武器商人であることです。
戦争は嫌だと言いながら、戦争がうまくいかないと怒るおとなたちの矛盾が、滑稽に描かれています。

”わかった、戦争ってこういうんだ!説明をきいてみて、意見をいうだろ、すると、パン!だ。ほっぺたをたたかれる。もしぼくがこいつのズボンにヒイラギを生えさせてやったら、どんな顔をするだろう!”

兵器工場の監督をしている「かみなりおじさん」に、おじさんの商売は恐ろしい商売だ、と言ったとき、平手打ちをくらって、チトはこう考えます。
でも賢いチトは、おじさんに仕返しするより、戦争を終わらせる良い方法を思いつくのです・・・

各地で起こる戦争は痛ましく、「戦争反対」を掲げたくなります。一方で、“戦争”はもっと身近なところにある、ということに気づかされます。自分の心に手を当てて、自分は“戦争”を起こしていないか、平和で在れているか、振り返らなくっちゃ、と思います。

時を超えて愛される名作童話です。詩的で美しくちょっと哲学的な作風は『星の王子さま』を彷彿とさせます。作者のモーリス・ドリュオンはフランスの文化人で、この童話は子どもたちのために書いた唯一の作品だそうです。

岩波書店から出版されている愛蔵版は、カバーも中身もため息ものの美しい装丁になっており、ギフトにもぴったりです。

チト少年の本質をつく言葉にはっとさせられ、植物のパワーに思いを馳せ、綺麗な挿絵を堪能。

物語のなかにたくさんの種類の植物が登場するので、お花やガーデニング好きの方にもお勧めです。

色々な角度から、大人も子どももぜひじっくりとお楽しみください。

『愛蔵版 みどりのゆび』TITOU LES POUCES VERTS
モーリス・ドリュオン 作
ジャクリーヌ・デュエーム 絵
安東次男 訳
岩波書店

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